マダムサチコのカンボジアで農業

カンボジア生活19年目突入。ツアーガイド、日本語教師、アンコールクッキーの起業を経て、2017年から農業プロジェクトを立ち上げたマダムサチコの日記。 世界遺産アンコールワットから20分ほどの農村で40ヘクタールのオーガニックファームをスタートし、農業の6次化による100年つづく農業からの産業づくりを目指している。

August 2018

孫泰蔵さんの記事がとても興味深かったのでシェア。



世間の常識とか今までこうだったからとか、いつもの習慣に縛られずに、今必要なことは何か、いま大切にするところはどこか、今自分がやりたいと思うことは何かという視点を常に持っていよう。

習慣を変えることは面倒だし、エネルギーもいるけれど、みんなが正しいと思って続けていることが、実は今この時にはもう必要ないことだったりするんだよね。

当たり前や常識にとらわれずに自分の感覚を大事にすること。
どんなこともちょっと違った視点をもつこと。

自分への備忘録として。



今日はGRETというNGOがサポートしている、農家さんの共同販売グループEcoFarmの方たちがファームに視察に来てくれました。


39607986_263613247590667_6399509779370213376_n


GRETのサポートの元、EcoFarmは農薬を100%使用しない農業を実践していて現在は化学肥料も減らす方向で進めているそうです。
私たちも無農薬、無化学肥料で4年間農業を続けてきているので、お互いが直面している問題などをディスカッションできてとても有意義な時間となりました。

39624006_285702192214982_1392582925991542784_n



無農薬農業にチャレンジすることは容易なことではありません。農薬を使ったほうが手間もかからず、収量も増えるはずですから。
無農薬農業に取り組んでいる農家さんたちがいるということ、
GRETが何年もかけて環境や人体への被害を農家の人たちに伝える努力をしてきた結果だと思います。
そしてその方たちと一緒にプロジェクトを進めていけることはとてもありがたいことです。

39900586_291530594982498_6234026811169177600_n


『オーガニックな生活』とか『オーガニックのものしか食べません』とかって、響きは素敵に聞こえるかもしれないけど
オーガニックの農産物がどうやって作られているのか、農業の現実を理解している人は多くないのではないかと思います。
私自身、農業に関わるまではまったく無関心でした。

個人の家の小さな畑や小さな果樹園で採れたものであればオーガニック栽培はできると思いますが、カンボジアの市場で大量に売られている野菜や果物は
ほとんどが隣国からの輸入品であり、カンボジアのものでも多くが農薬や化学肥料が使われています。
この日差しが強く雨がたくさん降る地域で除草剤を使わなければ、あっという間に畑は草で覆われてしまいます。草も増えればちろん虫も増え、農薬を使わなければ大切に育てた野菜たちが虫にやられるのを黙ってみているしか方法はありません(実際は手で虫をつかまえてつぶすという作業がありますが)
大規模な敷地で刈っても刈っても生えてくる草とひたすら格闘する、小さな虫をひとつひとつ手でつぶしていく、これは大規模農業では不可能です。
やるとしたら膨大な人件費がかかります。その人件費が野菜の価格に反映されれば、だれもが『きゅうりがこんなに高いなんて!』といって見向きも
してくれません。

たとえば、マンゴー。カンボジアのマンゴーの旬は4月~6月くらいです。1年に1回しか実はなりません。旬のマンゴーを食べるのならこの時期でけです。
ただし開花促進剤や成長促進剤などのホルモン剤を使えばより多く収穫することができます。
1年中季節に関係なく食べたいものが食べられる、世界中からやってきた食べ物がスーパーに並んでいる、これは幸せなことなのか、不幸なことなのか。
どうとらえるかは自分次第、何を選ぶかは人それぞれですね。

市場で『これは無農薬だよ~』と言われても実際のところは無農薬という言葉の認識が人それぞれ違ったりもします。
たとえば、実がなるまでは農薬を使う、実がなってからは使わない、だから実には農薬がついていないという捉え方をして無農薬と言っているケースもあります。
土、茎、葉っぱに残る残存農薬は考えません。
でも、生産現場からかけ離れたところにいる消費者は、その表示を見て判断するしかありません。
そういう意味からも地産地消、自分の暮らす身近なところの食べ物を食べるということは食の基本なのかもしれません。

ひとことで『オーガニック』と説明すると消費者にイメージを掴んでもらいやすいという理由で、私たちもオーガニック農業をしているという言葉を使ったりしますが、意味としては無農薬、無化学肥料で農業をしているということです。
オーガニック認証機関からのオーガニック認証はまだ取得していません。
世界中にたくさんのオーガニック認証機関があり、オーガニックの基準も様々です。
そして申請料、毎年の更新料は高額なため、東南アジアの一般的な農家さんが個人で取得することはまず不可能であろうと思います。
かといって、本当に無農薬、無化学肥料で栽培していても認証がなければ信用されません。
逆に実際は無農薬、無化学肥料でやっていなくても、『この野菜はオーガニックです。無農薬です』と言えてしまう可能性も大いにあるわけです。

私は、自分が食べているものが身体をつくると思っているので、食べることをとても大切にしています。
何を食べるか、誰と食べるか、どんな気持ちで食べるか。
多くの人は病気になってから初めて自分の健康や身体に関心を持ちます。健康な時は健康が当たり前で、仕事が忙しいから毎日コンビニ食だけとか、好きなものが食べたいからと毎日炭水化物オンリーの食生活とかお菓子が食事とか。
病気になる原因はもちろん食べ物からだけではなく、色々な要因が重なり合って発生するのだと思いますが、少しでも元気に健康に暮らして
いけるように食べるという毎日の行為に対して、日々少しずつ関心をもって大切に生きたいなと思います。
オーガニックのものなんて高くて食べられないよ!っていう人もいますが、私自身オーガニック信仰があるわけではなく、身体にいいものを食べたい信仰です。

自分の身体が喜ぶと感じるものをすこしでいいから大切に食べる、おいしく笑って楽しく食べる、ひとりの時も作ることや食べることを楽しむ、おいしいなぁ、体が喜んでいるなぁと思えるものを食べる。


39777398_464204737408940_4279987163036123136_n



無農薬にチャレンジしている農家さんとのミーティングでまた自分自身、たくさんの学びや気づきをもらった1日でした。








先日、弾丸で2泊で日本出張に行ったときに岡山にある機械のメーカーさんにお邪魔しました。
IMG_1892

世界のあちこちに機械を納品している創業70年のメーカーさんですが、会社に併設する工場で職人さんたちがひとつひとつ機械を作っていました。

小さな(といっては失礼ですが、世界に知られるソニーとかパナソニックとかではなく、この機械ひとつで勝負しているという意味で小さな)工場から大きな世界の需要を満たしている職人さんたちの技に尊敬と興奮をおぼえました。

社長もみずから海外へ納品に赴き、ひとつひとつ丁寧に迅速に対応してくださり、こういうメーカーさんとお付き合いさせていただけることは本当に有難いことだなぁと思います。
日本の機械メーカーは『アフターケアまで含めてうちの製品を販売しています』というスタンスが多く、海外の名もなき会社からのオーダーはお断りされることが多々あり、大企業であればあるほど購入させていただけないことがほとんど。
買いたい!と言っても買うことができない仕組みが本当に不思議だけれど、それがその企業のポリシーであればしかたないこと。
ただ、こういう小さな(またしても失礼だけれど)町工場からの会社がどんどん世界に目を向けてくれていることが本当に有難い。そして私たちのようなカンボジアの小さな工場からのオーダーにも快くこたえてくださることに感謝。

そして、今朝はシェムリアップの町工場へ。

IMG_2445

今のんびりと新しくオープンするお店の工事を進めているんですが、だいたいのお店のイメージしか最初はなくて、工事を進めながらあれをどうするこれをどうするとその場その場で話し合って進めています。
こんな風にできるのも、工事を請け負ってくれているのが20年來の友人だからこそ。
今日は彼の高校時代の友人がやっているステンレスの工場へ。

IMG_2448

こういう町工場にくると心がおどる。ワクワクする。私もモノづくり楽しいなと思う。

『あいつは1月10日高校時代(ドップマカラー高校時代)は勉強がぜんぜんできなかったから大学も進学しなかったんだ。だから自分がプノンペンの大学に進学した時に、彼は修行みたいに工場で働きだしたんだよ。でも今は自分で会社を立ち上げてたくさんの職人を雇用してビジネスは自分よりもずっと賢かったなぁ。。』

工事を請け負ってくれている友人も建設会社を自分でやっていて、去年はホテルもつくってホテルビジネスもしていてすばらしいビジネスマンだけど。
同級生のこの社長たちに共通しているのは、どこにでもいるカンボジアのおっちゃんの様な風貌と人のいい笑顔。

こういう人たちと仕事ができることも本当に有難い。


あ〜、シェムリアップに帰ってくるとホッとする。






このページのトップヘ