マダムサチコのカンボジアで農業

カンボジア生活19年目突入。ツアーガイド、日本語教師、アンコールクッキーの起業を経て、2017年から農業プロジェクトを立ち上げたマダムサチコの日記。 世界遺産アンコールワットから20分ほどの農村で40ヘクタールのオーガニックファームをスタートし、農業の6次化による100年つづく農業からの産業づくりを目指している。

カテゴリ: SvayChekFarm

スーパーにきれいに並んだパック入りの野菜たち。
畑にいるときはどんな風貌かはなかなか知らない人が多いですよね。


さて、これは何でしょう?

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正解はカリフラワー

大きな葉っぱに守られた白い花が見えますか?

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お次は、ちょっと似た風貌のこちらは??

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1枚目は生姜。

2枚目はウコン(ターメリック)です。


全体像で見るとまた印象が変わりますね
ぜひファームツアーに参加して、畑での野菜たちの様子を見に来てください!




ugly vegetables って聞いたことありますか?

日本語にしたら醜い野菜?不格好な野菜かな。


こんなニンジンにスーパーで出逢ったらどう思いますか?

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わたしはめっちゃかわいー!!と愛おしく思ってしまいます^^

ニンジンはまっすぐで一本足って誰が決めたんだろう?
こんな風に大根足の2本脚のニンジンはスーパーには並びません。
不格好なものははじかれてしまうから。


こういうものが破棄されずに加工に回されてきちんと食べてもらえればもちろん嬉しいですが
食品加工工場に卸す値段は通常よりもやすーい価格での取引になってしまいます。

農家って、長い時間かけて虫の被害や病気、台風や大雨から守って守って大切に育ててきた野菜を、すこしでもおいしく食べていただきたいって心から思っていると思います。
せっかく何か月もかけて育ててきた野菜が捨てられるところは見たくありません。
おいしく食べてもらいたくて育てているのですから。

人間も野菜も見てくれじゃなくて、中身だよね!かみしめるほど味のある、そんな人間になりたいし、そんな野菜を育てたい!!


先日、とってもオシャレでステキなビーチサンダルが日本からファームに届きました。
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渋谷にある ブティックホテル、TRUNK HOTEL

コンセプトもデザインもとっても素敵なので前から気になっていたホテルのひとつ。

ホテルの客室に、お客様がお部屋で使うために使い捨てスリッパではなく、サンダルを用意しているそうですが、使用済のサンダルをきちんと消毒してカンボジアまで送ってくださいました。

ファームのメンバーは大喜びです!!
(めっちゃ喜んでいるのに写真慣れしてないからなのか、カメラを向けられると顔がかたくなる人、数名 笑)

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私も欲しいくらいスタイリッシュなデザインで高品質!

使用済といってもまだまだ新品のようなサンダル。でも、日本では破棄するしかないのかなと思うととても残念ですが、再利用できるところを探そうと、サンダル使いませんか?と声をかけてくださったTRUNK HOTELさんに感謝です。

カンボジアに20年前に来た頃、ガイドをしていて毎日遺跡を歩いていたので履いていたサンダルが壊れたことがありました。一緒にガイドをしていたカンボジア人の同僚がそれを見て市場に連れて行ってくれました。私は当たり前に新しいサンダルを買うのだと思っていたら、サンダルを縫い直してくれるところへ連れていかれました。
サンダルや靴が壊れるとみんな市場で縫い直してもらったりして使っていたんですね。それが当たり前。
壊れたり破れたりしたら、なんでもすぐに買い替える、それが当たり前の社会で生きてきた私には、市場にそんな仕事が存在することもびっくりでした。
でも考えてみれば、私が子供のころ、ずぼんの膝が擦り切れてきたら母がアップリケとかしてくれていたなぁと。

食べ物も、洋服も、なんでも安く買えるようになった今の時代。
自分の生き方、自分は何を大切にしてどう生きたいのか、そんなことを考えるきっかけをくれるカンボジアでの毎日です。

今度日本に行ったらぜひTRUNK HOTELに泊まってみたい!






オーガニックで野菜作りをはじめて5年。
いまだに試行錯誤の連続ではあるけれど、この5年の地道な歩みによって確実に経験値があがり、間違いなく技術力があがってきていて、その結果としてたくさんの種類のお野菜がオーガニックで栽培できるようになってきています。


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以前にファームの総責任者である、Mr Tongが言っていました。
「ひとつの野菜を作るのに10も20もの問題が起きる。苗の育て方、虫の被害、水の調節、病気。。。
つまりは、常時20~30種類の野菜をオーガニックで育てているSvayChekOrganicFarmでは日々常に200も300もの問題と向き合っているんです」

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あきらめないで続けていけば結果がでると信じてきたけれど、こんな厳しい土壌や気候条件の中であきらめないでひたすら畑と野菜と土と向き合ってくれているMr Tongをはじめファームメンバーをとても誇りに思います。

目指すは、100年つづく産業づくり。
やっと5年、始めの一歩が踏み出せたかなと思える今日この頃です。

2014年1月、このSvayChek村でビビビッ!とくる土地に出逢ってから早5年。

広さもまったく想像がつかない、ただただ雑木林が広がるこの土地に何故だかわからないけれど魅かれて「ここだ!」と思い込んで即決で購入した場所。

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雑木林を開墾し、道を作り、橋を架けて、畑を作り、井戸を堀り、貯水池を作り、オフィス棟と寮を作り、休憩所を作り、Tree Houseを作り。。。

マンゴーを植え、バナナを植え、ライムの木を植え、30種類くらいの野菜を育て、グリーンハウスを建てて、田植えをして、牛を飼い、鶏を飼い、ティラピアを飼い。。。。

農業はすぐに結果がでるものではないと初めから覚悟し、100年続く農業からの産業づくりを目指して取り組んできた事業。

丸5年を迎える今年2019年は、SvayChekOrganicFarmが動き出す年。
キックオフミーティングに向けて色々と資料をひっぱりだしていたら、こんなノートを発見。

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PCにではなく、ノートに思ったことを書きなぐるのが好きなので自分のアイディアはだいたいノートにたまっていて、それを読み返すのが面白い。
5年前の自分の信念が今もまったく変わらずここにあり、この5年間のあいだに素晴らしい仲間たちを得て、想いがより強固になっている。

このいのしし年(カンボジアではブタ年だけど。。。)の2019年は猪突猛進、5年間温めてきた力を思う存分発揮していきたい。







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